死にたいから殺す
数日前の事だがバイキングを観ていたら新幹線無差別殺傷事件が扱われていた。
MCの坂上忍さんを基本的には好きなのだけれど、好きだからこそ気になると言うか少し悲しくなる時がある。
この事件は色々な視点で視る事ができると思う。安全対策は十分だったのか?犯人の精神的な問題だったり周囲のサポートはどうだったのか?...とか。
そして、私は間違ってるのかもしれないけど被害者よりも加害者の方に意識がいってしまう。
加害者をモンスターにしてしまえばただの悲劇になってしまう。それは少し前に発生した虐待死の事件についても同じ事を思う。
そんな姿勢はユダヤ人の虐殺をヒトラー個人のせいにするようでフェアじゃないと思う。
MCの彼は犯人について「誰でも良かったなら、なんで最後くらい他人じゃなくて自分の命を断つと言う選択肢を選ばなかったのか?」と言うような趣旨の事を言っていた。
私は、そんな意見が世界を埋め尽くしてるのかと思うと薄ら寒く感じた。
きっと加害者の彼は「死ぬなら迷惑かけずに死になさい」という環境で生きて来たんじゃ無いかと思う。
でも他人に思いを馳せれる人は余裕がある人なんだと思う。勿論、他人に思いを馳せれれば心に余裕も生まれるだろうが。
だから、彼にその事を言ってあげれる人がいなかった事が悲しい。
社会を憎むから殺すし、自分を受け入れられないから自分を今の状態にした社会を敵視するのだろう。そこに自殺を選ぶという選択肢はない。自殺を選択する心があるなら彼は事件を起こしてないだろうから。
だから迷惑をかけるとかじゃなくて、自分を愛する術を教えてあげれる人がいたら少しは違ったんじゃないかと思った。